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BIM運用のコツ1

  • 執筆者の写真: OCHII JUNICHI
    OCHII JUNICHI
  • 2021年4月23日
  • 読了時間: 3分

みなさま、こんにちは。


前回まで、BIM導入の経緯についてお話しました。

当初目的は、CADによる業務改善が目的でしたが、BIM導入に伴いプロセスの変更が生じること。必ずしも事務所全員の賛同が得られたわけではなく、CADチーム、BIMチームに分かれたと言う話をしました。


チームに分かれてしまうのは、会社それぞれの考え方で良いと思います。

現在もまだまだBIMが主流と言う訳ではありませんので、様子を見ながらとお考えの方が多いのではないでしょうか。

傾向としては20代~40代前半はBIMに馴染みやすいと思います。

 

BIM導入に適した環境

BIM導入で業務量が圧縮でき、設計品質を上げる余地ができるのは確実なのですが、BIMを導入するのに、おすすめの事務所形態、業種があります。


① 大部分を自社で作図している。

② 設計・施工で請け負っている。

③ ②の下請け業務を行っている。


上記3点に1つでも当てはまると、BIMのメリットが生きます。

それ以外でも全くメリットがないわけではありません。あくまで上記3点はBIM導入のメリットを比較的早く享受できるということです。


①、②は図面の不整合が少なくなることと、それなりに経験のある設計者がモデリングすれば施工図による大きな変更が無くなりますので、監理工数が著しく減ります。従って、設計フェ―ズのみならずプロジェクト全体でBIMのメリットを享受できます。

 

BIM運用の考え方

BIM運用初期、「どの業務にBIMを使うか」が意外に難しい課題のようです。


Ⅰ BIMに不慣れなので、企画図、パースまではBIMでやる

Ⅱ 万が一のことを考えCADで並行して図面を描く

Ⅲ CADの図面をBIM化する


このような状況をよく聞きます。気持ちはよくわかりますが、これではBIMの運用とは言いませんし、むしろ、BIMが業務負荷になっているのではないでしょうか。



BIMとCADの業務負荷曲線
BIMとCADの業務負荷曲線

Ⅰの考え方は、最も多い取り組みのようです。しかし、以前にも掲載しました業務負荷曲線で考えると好ましくないアプローチだということがわかります。

図中新たに追記した緑色の線ですが、業務負荷の多い初期にBIMを採用し、さらに、不整合が多発する設計後期にCADを採用してしまっています。この方法はプレゼン等に重点を置いた場合に発生する事象なのですがBIMの美味しいところを捨ててしまっているので非常にもったいないです。根幹にある、BIMに不慣れと言う不安がこうさせてしまっているのでしょう。しかし、この方法ではBIMオペレータは実施図を作成する機会を与えられませんから、永遠にBIM化できません。ただ、もう少しの対策で実施設計を完遂できますのであと一歩だと思います。

Ⅱ、Ⅲに関しては結局、CADが主体になってしまっているのではないでしょうか。純粋な業務の増であり、抜本的な見直しが必要と言えます。


重要な考え方は、シフトではなく、「BIMにスイッチする」という考え方です。


次回は「BIMにスイッチする」についてお伝えしたいと思います。



 
 
 

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